小林敏明教授の「ライプツィヒの街から28 ライプツィヒ・ダービー」

こんばんわ!モンです

 

本日は「きたぐちフェスタ」結局棄権しました、昨日あれだけ宣伝したのになぜかって、あの小雨降りしきる中テントすら用意されていないという・・・商品濡れちゃいますからねぇ。

 

つーことで、ドイツの小林教授から、レポート送って頂きました!

お忙しいのにありがとうございます!!!本日もよろしくお願いします!

 

 

 

ライプツィヒにも競馬が

 

6月初めのある晴れた日曜日の午後です。

クララ・ツェトキン公園を散歩していると、いつもと違って妙に騒がしいのです。

 

何だろうと思って音のする方に足を向けてみると、何と今日は年に数えるほどしか開催されない競馬の日です。 

ライプツィヒで競馬とは!いささか好奇心に駆られて入場料を払って入ってみると - といっても外からでも十分観えますが - 日本のような殺気立った雰囲気はなく、何だか縁日の人手といった感じです。

 

ちゃらちゃらと手をつないで歩いている若いカップル、スタンドの前でビール片手に出走馬をチェックしているオジサン。椅子に座り込んでいるコーヒー飲んでるオバーサンは何をしに来ているのか、正体不明。その間を子供たちが走り回っています。緊張感は - まったくなし。だから、レースが始まっていても、観たい人は観る、観たくない人は観ない。それだけです。

せっかく来たからにはと、僕も一枚馬券を買ってみようと思いましたが、発走馬の一覧表があるだけで、これでは何を頼りに買っていいかもわかりません。くわえて、どうやって馬券を買うのか。隣のオジサンに訊くと、マークシートをもって来てくれて、いろいろ教えてくれるのですが、どうも話がおかしいと思っていたら、僕の見ていたレースはよその競馬場のものだとわかり、あわててライプツィヒ用の表に代えて検討。検討といっても、ただ馬の名前をにらんでいるだけです。だってほかに情報なんてありませんから。

 

 エイヤ、と決断し、発売窓口へ行って、1-4の連複を10ユーロ申し込みます。窓口のオネーサンが、「ツヴァイアー」でいいのかというから、連勝複式のことだろうと「ヤー」と相槌うったら、20ユーロ払わされました。10ユーロのところにマークしても、「ツヴァイアー」にマークすると2倍になることを初めて知りました。なるほど、「ツヴァイ(2)」ですからね。

 

やっとのこと馬券を買って馬場の方に出てきたと思ったら、もう走っています。ええっ、ファンファーレも何もないの?ですよ。ゴールのところまで近づいたときには勝負は決まっていて、僕の馬券はカスリもしませんでした。

 

何だか瞬間詐欺にあったような気分です。だったら馬券など売るな!「馬鹿馬鹿しい」とはまさにこのことです。ふてくされてあとはビール飲んで競馬場の真ん中の芝生の上にひっ転がって昼寝してきました。もう多分死ぬまでライプツィヒの競馬場には行くことはないでしょう。だって、わざわざ入場料とハズレ馬券買って芝生の昼寝ではね。

 

それにしても日本の競馬場とはえらい違いです。耳に赤鉛筆挟んだ鳥打帽子のドラ声オジサンも、目を血走らせて悲壮な顔で馬の名前を叫ぶ若いサラリーマンも、内ポケットから出したハズレ馬券の束をこれ見よがしに撒き散らすその筋のオニーサンもいません。

僕にはあのモツ煮の鍋の煮えたぎった屋台で、コロモだけこびりついた自称串カツの串でやけくそにタダのキャベツをつついてはソースに浸して食べた昔が懐かしくてたまりませんでした。もう40年も昔の話ですがね。

 

こういうの、郷愁というんでしょうか。

 

 

 

教授!ありがとうございました!!!

郷愁のお供は、自称串カツならぬソーセージだったのでしょうか?ドイツだけに

 

先週は日本でもG1レース「日本ダービー」があったばかりでタイムリーなコラムでした。

まあ私は競馬ほぼ知らないんですけどね。

 

教授またレポートお待ちいたしております!!!