こんばんわ!モンです。
先日の新聞にこんな広告が掲載されていました。
面白かったので、ご紹介します。
<胸が高鳴る思い出が鮮やかに甦る いまひととき、あの頃に戻ろう 昭和キネマ横町> 全国のレンタルビデオ店に昭和の名作が大集結
間違いなく年配の方々にレンタルビデオを利用して頂こうという、日本の大手映画会社合同のキャンペーンなのですが、この広告なにが面白かって言いますと
「昭和キネマ横丁」を楽しむには・・・最寄りのレンタルビデオ店に御越し下さい。お好みの作品のDVDが見つかったら、カウンターで貸し出しの手続きを済ませ、ご自宅のDVDもしくはブルーレイデッキで再生を。観終わりましたら、返却期間内に借りたお店へお持ち下さい。
なーんて親切な説明が載っていたりするところ、まあ確かにご年配の方の中にはビデオの借り方分らない人だっていることでしょう。
私の父親(70代後半仙台市在住)なら確実に知らないね、いやいやたぶんレンタルビデオ店の存在すら知らない。
こんな広告を見たら、お正月に観に行ったこんな映画を思い出しました!
「O.N.洋画劇場」今日は邦画でいってみましょう!
京橋の「東京国立近代美術館フィルムセンター」で開催されていた特集「映画監督 山田洋次」
お正月らしいでしょ「山田洋次監督」
「労働者諸君!やっぱりアレかい?正月、山田洋次と言えば「寅さん」かい?(渥美清 風に)」
さにあらず!もっと渋い「家族」と「故郷」しぶすぎです。
「さしずめインテリだな!(渥美清 風に)」
この映画、山田監督の所謂「民子三部作」の二本(もう一本は「遥かなる山の呼び声」)70年代の高度成長まっ只中の日本社会から取り残されようとする人々を見つめる山田監督の代表作のひとつ。
「家族」は、長崎から北海道まで開拓移住する家族を描いたドキュメンタリータッチの作品、「故郷」は同じ俳優さんによる瀬戸内海の小島で石船で生計を立てる家族を描いたドラマチックな作品。
両作品を観て思ったのは、いかに日本がこの50年間の間に急速に成長したかということですね。
「家族」の中のエピソードで北海道へ移動の途中で高度成長期の象徴とも言える「大阪万博博覧会」へ見物に行くくだりがあるのですが、お爺ちゃん役の「笠智衆」が初めて見るであろうエスカレーターに乗れずにあたふたするシーンが印象的でした、たぶんこの時代の地方と都会の差は現代の比ではなかったことでしょう。
これから私が「笠智衆」さんぐらいの役どころの年齢になる頃にはどんな日本になっているのか考えさせられる二本の映画でした。
若い人たちが観たら、現在とのあまりにもの違いにカルチャーショックを受けるのではないでしょうか?だからこそ若い世代にも観て頂きたい作品でした。
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