小林敏明教授の「ライプツィヒの街から 2 その2」UEFAチャンピオンズリーグ編

こんばんわ!モンです。

 

昨日は、ドイツの居酒屋(バー?)「クナイペ」でのビール&ソーセージでサッカー観戦にヤラれ、リアルタイムで「ドルトムント 香川」のブンデスリーガ優勝の話題が入ってくるハプニングもありましたが、本日は他のサッカー観戦の楽しみ方を教えて頂きましょう

 

それでは、小林教授 お願いします!

                 クナイペ店内

 

クナイペのスクリーン方式を大きくしたのが、ファン・マイレといわれるもので、これは広場や通りの真ん中に巨大スクリーンを設置し、もちろん車は全面ストップ、車道一杯にファンが溢れかえり、両脇の歩道にはレストランやカフェなどの椅子席が設けられるというパターンで、これはワールド・カップ級の試合のときに限られるようです。

 

ライプツィヒでいえば、ゲヴァントハウス前のアウグストゥス広場やレストランやカフェの並ぶゴットシェット通りなどが常設場になっています。これの最大クラス、ベルリンのブランデンブルク門前では6・17通りが10万から20万のファンでごった返します。

 

         ファン・マイレに集まるドイツ版サポーター

 

ファンのノリはだいたい日本のプロ野球ファンに似ています。あえていえば中日、阪神、広島のファンの体質が近いといえるでしょうか。というのも、こちらのサッカーはほとんど地方主義、つまりご当地本位だからです。たとえばドルトムントにいてバイエルンのファンなどというのは言語道断、犯罪者のようなものです。

 

こういうメンタリティが暴力的にエスカレートしたのがフーリガンです。ドイツにはヤクザ組織というのはありませんから(イタリアやロシアなどのマフィアは入ってきていますが)、エネルギーの余っている青少年たちがこういう徒党を組んで、他チームのそれとやりあいます。

 

日本でも野球ファンどうしのいざこざはしょっちゅうでしょうが、こちらのはちょっと程度がちがいます。登山ナイフの持ち歩きはもちろんのこと、ひどいのは銃までもってますから。

 

とくに国と国との試合ではドイツのフーリガンがわざわざフランスやイタリアまで遠征します。評判の悪さではイギリスのほうが上ですが、野蛮さにおいてはドイツのフーリガンもなかなか負けていません。

 

問題なのはこのフーリガンにネオナチが手を伸ばしているということです。とくにチームがブンデスリーグはもちろん、二部リーグにさえも入っていないマイナーなチームのフーリガンが狙われているようです。

 

もうだいぶん前になりますが、私も一度ベルリンでフーリガンに因縁をつけられそうになって、ちょっとびびったことがあります。実際にその目にあってみないと実感が湧かないでしょうが、何か人間というより、獰猛な動物を相手にしているような感じですね。「話せばわかる」などというノーテンキな次元をはるかに超えてしまっています。

 

この連中はいうまでもなくスタジアム観戦です。彼らは自分の贔屓チームを追っかけて徒党を組んであちこち駆け回りますから、ときどき列車の中で行き合わせたりすると、ちょっと困ります。そういう時はすぐさま車両を移ることにしています。とくに負けた試合のあとの荒れようは手に負えません。私がスタジアムに行かない理由のひとつです。華やかなドイツ・サッカーの裏舞台というところでしょうか。これもある意味ではドイツらしいといえばドイツらしいところですが。

 

 

教授、本日もお疲れさまでした!

 

ビールとソーセージとドルトムント香川で、うかれて始まりましたが後半はちょっとシビアな話でした

 

ワールドカップ日韓開催の時もかなり話題になった「フーリガン」問題ですが、あの時は「ちょっと騒ぎ過ぎじゃないか?」と思っていましたが、実際の体験談を聞くと怖さがひしひしと伝わって来ます・・・。

 

日本のプロ野球でも一時、私設応援団と暴力団の関係が問題になったり、国技と称されている 大相撲の世界でも暴力団との関係が取りざたされたり、こういったスポーツ芸能世界とアンダーグランド組織との関係は、万国共通なのでしょうか。

 

小林教授、本日もお忙しい中 ありがとうございました!

次のレポートも楽しみにしております!

 

UEFAチャンピオンズリーグ準決勝第2戦は、4月24日、25日です

詳しくは こちら UEFA.com

 

皆様も「ライプツィヒの街から」次回もお楽しみに!